
スーパーファミコンには数多くの名作がありますが、その中でも「もっと評価されてほしい」と思う作品がある。
それが1992年にエニックスから発売された『46億年物語 はるかなるエデンへ』。
自分がこのゲームを購入した理由は、シンプルだった。
「作曲がすぎやまこういちさんだから」
当時から俺はドラクエ4のサントラを買ったり、ゲーム音楽が大好きで、すぎやまこういちさんが関わっているゲームを見つけると、つい気になってしまうほどだった。
そんな時に中古ゲームショップで見つけたのが『46億年物語』。
最初は、エニックスのゲームとはいえ、ゲーム音楽しか見えてなかったほどに、それ以外は特別興味がなかった。
ところが遊び始めると、気付けば音楽以上にゲームシステムへ夢中になっていた。
敵を倒して肉を食べ、自分だけの生き物へ進化させていく。
この自由度の高い進化システムがめちゃくちゃ面白く、何周も遊んだ思い出がある。
今回、記事を書くために久しぶりに遊び直してみたが、約1時間プレイしただけでも「やめられねぇ」と感じたが、後ろ髪を引かれながらも断腸の思いでプレイをやめた(そこまでじゃあないけど)。
何にしても思い出補正だけではなく、今遊んでも十分楽しめる作品だ。
今回は、『46億年物語 はるかなるエデンへ』の魅力を、自分の思い出と再プレイした感想を交えながら紹介します。
目次
『46億年物語 はるかなるエデンへ』とは?



『46億年物語 はるかなるエデンへ』は、1992年12月21日にエニックスから発売されたスーパーファミコン用アクションRPG。
開発はアルマニックが担当。
実は本作には元となる作品があり、1990年にはPC-9801向けにRPG『46億年物語 THE進化論』が発売されています。
スーパーファミコン版では大胆にアクションRPGへ生まれ変わり、テンポの良いゲームへ進化した。
またパッケージイラストには『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』で知られる藤原カムイさん、作曲はすぎやまこういちさんが担当している。
- 発売日:1992年12月21日
- 発売:エニックス
- 開発:アルマニック
- ジャンル:アクションRPG
- プレイ人数:1人
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音楽目当てで買ったのにゲームにハマった
このゲームを遊んだのは子どもの頃ではなく、時間を持て余し、バイトで稼いだ多少のお金を有した大学生の頃。
大人になってから、中古ゲームショップを見つけるとつい寄りたくなる性分で、その甲斐あって、この『46億年物語』を購入することができた。
子どもの頃に遊べなかったゲームを探すのが好きで、今でも中古ゲームショップに行けば無性にテンションが高鳴る。
購入した理由は、すぎやまこういちさんが音楽を担当しているに限る。
正直に言えば、その時はゲーム内容をほぼ知らなかった。
ところが遊び始めると、その目的は見る見るうちにゲームの内容の方へと向いていった。
音楽目的で買ったはずなのに、気付けばゲームそのものへ夢中になってしまっていた。
当時は短期間で何周もプレイした記憶がある。
そして今回、記事を書くために久しぶりに遊び直してみても、その面白さは変わっていなかった。
再プレイして感じたこと
約1時間遊んだだけでも某お菓子のように「やめられない止められない」と思わせてくれる。
思い出補正じゃあなく、今遊んでも純粋に面白いゲームだった。


↑敵をたおすと肉になる
自由な進化システムがとにかく面白い
このゲーム最大の魅力は、自由度の高い進化システムだ。
敵を倒すと肉を落とし、それを食べることで進化ポイントを獲得できる。
そのポイントを使って、アゴ・ツノ・後頭部・首・胴体・手足・背ビレ・尾など、自分の好きな部位を進化させていくことができる。
ただし序盤は後頭部と首は魚のため、該当する部位がないため、選択することができない。


↑進化させると...

↑ヒレが生えた

↑いろいろと進化させるとこんな感じ
この流れがRPGのレベル上げによく似ている。
敵を倒して経験値を集め、能力を上げる。
『46億年物語』では、その経験値が「進化ポイント」に置き換わっている。
進化する部位を選べば、すぐに見た目にも変化が見られる。
「次はどこを強くしよう」「どこを進化させれば、どんな見た目になるのか」と考えながら遊ぶ時間がとても楽しく、気付けば夢中になっていた。
さらに面白いのは、進化だけではない。
部位をあえて無くすという選択もでき、能力によっては別の部位が退化することもある。
ただ強くなるだけではなく、自分だけの生き物を育てている感覚があり、とても愛着が湧いてくる。
- 敵を倒して肉を食べる(操作もシンプル)
- 進化ポイントを集める
- 好きな部位へ進化(見た目が変化する)
- 自分だけの生き物が完成する(
この一連の流れがシンプルで癖になる、何度も遊びたくなる理由だと思っている。
生命の進化をゲームとして楽しめる
『46億年物語』というタイトルのとおり、本作は生命の進化そのものをゲームとして楽しめる作品。
ステージごとに進化の時代が分かれており、最初は魚類として海から物語が始まる。
そして第1章をクリアすると、世界は両生類の時代へ進化していく。
今回遊び直して改めて印象に残ったのが、第1章のストーリー。
藍藻たち(ストロマトライト)は、海を支配しているサメのような巨大生物(クラドセラケ)のせいで自由に生きられず、知ってか知らずかプレイヤーに聞こえるように愚痴をこぼす。
そこでボスを倒すと藍藻が増え、酸素が生まれ、生き物に肺ができ、世界は両生類の時代へ進んでいくことになる。

↑ボス登場

↑やっつけるとなぜか、かまぼこになる
単純に「ボスを倒して次のステージへ進む」のではなく、生命の歴史とゲームシステムがつながっているところが、この作品の面白さだと感じた。
生物の名前も実在するもので、実は勉強になったりもする。





↑両生類のからだをゲットし、陸にあがれるようになる
また、魚類でどれだけ進化ポイントを集めても、両生類へ進化するとポイントはリセットされる。
最初は両の肩を落とす勢いで無念と思ったが、毎章ごとに新しい生き物を育てる感覚があり、マンネリにならない工夫だと感じた。

↑なにか異変がおきているよう...
すぎやまこういちさんの音楽も魅力
このゲームを購入した一番の理由でもあるのが、すぎやまこういちさんの存在。
ドラクエシリーズの音楽が好きだった自分としては、「作曲:すぎやまこういち」というだけで、吸い込まれるように興味を持った。
特に印象に残っているのはゲーム開始のオープニング。
女性(ガイア)が現れ、穏やかなメロディーが流れるあの雰囲気は、とても安心感がある。
派手な曲ではありませんが、ゲームの世界へ自然と引き込んでくれる。
今回遊び直した際には、第2章のBGMが個人的には『ドラゴンクエストV』のフィールドのテーマ(地平の彼方へ)を思わせたり、『ドラゴンクエストIV』の5章の仲間が集まった時のイントロを思わせる雰囲気がある曲(馬車のマーチ)もあり、ドラクエをプレイした人ならニヤリとする部分だろう。
もちろん、これはあくまで自分の印象である。
作曲はすぎやまこういちさんが担当し、ゲーム用のアレンジは別スタッフによって行われている。
音色がロマサガ1や2っぽい。
またPC版では進化した生き物の名前に、すぎやまこういちさんの名前をもじった遊び心のあるネタ(スギヤマン)も用意されていたそうな。
スーパーファミコン版で残っているかは確認できなかったが、こうした小ネタはいつの時代もイイ。
PC版からアクションRPGへ進化した理由を考察
『46億年物語』は、もともとPC向けRPGとして発売された作品だ。
それがスーパーファミコン版ではアクションRPGへ大きく方向転換している。
実際に遊び直してみると、この判断は大成功だったと自分は感じた。
敵を倒して肉を食べる。
進化ポイントを集める。
好きな部位を進化させる。
また敵を倒す。
このテンポの良さがイイ。
PC版は動画で見たことがあるが、ターン制RPGは戦闘が少しクドい印象があった。
これはあくまで自分の考察でが、アクションゲームへ変更したことで、「進化する楽しさ」をダイレクトに味わえる作品になったのではないだろうか。
遊んでいると、戦闘は作業感もあるが、ターン制RPGよりは面倒さがなく、続けていられる中毒性がある。
このテンポの良さを含めた進化の過程が、『46億年物語』が今でも隠れた名作として語られる理由の一つかもしれない。

↑マップがあり、次にすすめる

↑第二章の両生類のフィールド

↑ゲームオーバーになると進化に必要なポイントが半分になるが、すぐに再開できる
エニックスらしい挑戦が詰まった作品
『46億年物語』を遊び直して改めて感じたのは、「やっぱり昔のエニックスは挑戦的だったな」ということ。
当時のエニックスは、『ドラゴンクエスト』だけではなく、さまざまなジャンルで個性的なゲームを発売していた。
その中でも『46億年物語』は、「生命の進化」という珍しいテーマをゲームとして成立させた意欲作。
敵を倒して強くなるだけではなく、自分で生き物を進化させ、その姿まで変わっていくゲームは、当時としてもかなり新鮮だったはず。
さらに調べてみると、本作のディレクターを務めた米田喬さんは、『アクトレイザー』でデザインにも携わっていました。
自分は以前『アクトレイザー』の記事も書いたが、どちらの作品からも他にはないものをつくる気概を感じる。
ゲーム業界では続編や似たシステムの作品が多くなりがちだが、『46億年物語』は唯一無二のゲーム性を持った作品だと思う。
だからこそ、自分は今でも「もっと評価されるべき隠れた名作」だと思っている。
大技林で見つけた裏技
当時のゲーム好きなら、『大技林』を持っていた人も多いのではないだろうか。
攻略サイトがほとんどなかった時代は、新しい裏技を見つけるたびに試すのが楽しみだった。
自分も今でも当時購入した『大技林』を勿体ない性分で大切に持っている。はずだったのだが、今手元にないので、文字だけだが、裏技を紹介しよう。
雲の隠しステージでドラゴンになれる
第三章で鳥類に進化した状態で、マップ上の動いている雲と操作しているキャラが上にきたときにBボタンを押す。
『46億年物語 はるかなるエデンへ』を今遊ぶ方法
残念ながら、『46億年物語 はるかなるエデンへ』は現時点ではNintendo Switch Onlineなどのサービスでは配信されていない。
そのため、現在遊ぶ方法は中古ソフトを購入するのが基本になる。
スーパーファミコン実機を持っている方はもちろん、レトロフリークなどの互換機でも遊ぶことができる。
中古市場では箱や説明書の有無によって価格が大きく変わるため、コレクション目的かプレイ目的かで選ぶと良いだろう。
AIレビュー
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| グラフィック | ★★★★☆(4.5) | 時代ごとの変化が分かりやすく、生き物の進化を丁寧に表現している。 |
| サウンド | ★★★★★(5.0) | すぎやまこういちさんらしい安心感のある楽曲が世界観を引き立てる。 |
| ゲーム性 | ★★★★★(5.0) | 自由な進化システムは現在遊んでも十分面白い。 |
| 難易度 | ★★★★☆(4.0) | 進化の選択によって難易度が変化し、試行錯誤も楽しめる。 |
| おすすめ度 | ★★★★★(5.0) | 知名度以上の完成度を誇る、スーパーファミコン屈指の隠れた名作。 |
まとめ
『46億年物語 はるかなるエデンへ』は、自分にとって「音楽目当てで買ったのに、ゲームに夢中になった」数少ない作品だ。
敵を倒して肉を食べ、進化ポイントを集め、自分の好きな部位を育てていく。
このシンプルなゲームサイクルが面白く、「次はどんな姿になるのか」とワクワクしながらプレイしていた。
今回、久しぶりに遊び直してみたが、その面白さは今でも色褪せていないと断言できる。
もちろん粗はあるだろう。でもそれも含めて、当時のUIやドット、システムがちょうどいい。
生命の進化というテーマをゲームとしてここまで楽しく表現した作品は、今でも珍しいと思う。
知名度では『ドラゴンクエスト』や『クロノ・トリガー』のような作品には到底及ばないだろう。
それでも自分は『46億年物語』を「もっと評価されるべきスーパーファミコンの隠れた名作」としておすすめする。
レトロゲームが好きな方や、少し変わったアクションRPGを探している方は、ぜひ一度遊んでみてほしい。